第5章 【R15】濡らしてみた×リヴァイ
「いいだろ……ちょっと、黙ってろよ」
私の胸元に顔を埋めるようにして言った兵長は、そのままの体勢で動かなくなった。
『……っ』
兵長の熱を帯びた呼気がシャツ越しに伝わる。
バクバクと波打つ心臓が痛い。
今にも張り裂けてしまいそうだ。
しかし、次の瞬間には兵長の身体は離れていて。
突然上半身を起こした彼は何を思ったのか自らシャツを脱ぎ始める。
『え……あの、兵長!いけません!』
私まだ心の準備が!
真っ赤な顔で焦ってみたが、どうやらそれは的外れな台詞だったようだ。
「ベタベタするんだよ」
『……へ?』
「服が汗で濡れて気持ち悪い」
ああ、何だそういう事か。
ほんの少し残念だと思ったのは胸にしまっておくとして。
「いいな……お前の服、乾いてて」
『は?』
「それ貸せよ」
『は……⁉︎』
高熱で乱心中の兵長は言いながら私のシャツを引っぺがすのであった。
『何でそうなるんですかああ‼︎』