第1章 やらせてみた×スイカ割り
【CASE2】
進撃の巨人
調査兵団兵士長
リヴァイ(30)
「スイカを割れ……だと?」
兵舎から少し離れた場所にある湖。
そのほとりで休暇を過ごすリヴァイは、部下からの突飛な提案に眉根を寄せた。
「子供じみた遊びには興味がねぇ」
『そこを何とか』
目隠し布を捧げるは懇願するような瞳で上官を見つめた。
可愛い女子……もとい、部下のお願いに滅法弱い兵長は溜息がちに立ち上がる。
「一度だけだぞ」
そう言っての手から布をひったくると、リヴァイは自らその両眼を覆った。
シンと鎮まる場の空気。
スイカ割り用の棒を逆手で持つ兵長様。
『え、何で逆手……?』
は首を傾げる。
スイカを割るなら順手で握るのが普通だろう。
しかし、次の瞬間。
兵長様は何故か槍投げの投擲体勢をとった。片足を引いて角張った木材をブン投げようとしているのだ。
『あの、いや……兵長…スイカ割りってそういうんじゃ、』
アワアワとツッコミを入れるの事などお構いなし。
兵長は木材を投げ放った。
それも全力で。
光の速さで飛んでいく棒。
粉々に砕け散るスイカ。
目隠しをしているにも関わらず、リヴァイが放ったロ○ギヌスの槍はスイカの中心を貫いたのだ。
『凄い……‼︎』
さすが人類最強。
目の前で起きたミラクルには瞳を輝かせる。
しかし、だ。
凄まじい勢いでスイカが破裂したため辺り一面に果肉が飛び散ってしまった。
貴重な果実が見るも無残な姿になってしまった訳だ。
血飛沫よろしく降り掛かった果汁。
真っ赤に濡れた口元をひと舐めして、兵長は一言。
「スイカはこの後スタッフと兵団で美味しく頂きました」
『バラエティ番組かよ!』
【結果】
ツッコミはさまぁ〜ず○村風に