第3章 【R18】ビビらせてみた×ジャン
「バッ……バカ言え!んなもん、怖い訳ねぇだろ!」
ジャンは真っ赤な顔で無駄な抵抗をしている。
やっぱり、アレなんだろうか。
『馬の本能的にデカい音が苦手とか?』
「……っお前なあ!」
ケラケラと笑う私をしばらく睨んでいたジャンだったが程なくしてそっぽを向いてしまった。
私は含み笑いをしつつ、彼の顔を覗き込んで言う。
『意外と可愛い所あるんだ』
「……誰にも言うなよ」
照れたような。
不貞腐れたような。
なんとも言えない横顔には少年の面影と大人の色香が複雑に混ざり合っている。
『え〜どうしよっかな』
犬猿の仲であるジャンの弱味を握った私は悪戯な笑みを浮かべた。
さてどう漬け込もうか。
永久パシリ。
うん、悪くない。
一生奴隷。
こっちも良いな。
『よし決めた』
「は?」
『手綱付けて壁内一周ね』
「はあああ⁉︎」
『もちろん私を乗せて』
「ふざけんなよお前!」
至って本気ですけど。
私がそう言い返そうとした時。
突如として事件は起きた。