第2章 【R15】閉じ込めてみた×土方
ブツン……ッ
『きゃあっ‼︎』
何かの電源を引っこ抜くような音が聞こえた後、凄まじい揺れがエレベーターを襲ったのだ。
同時に機内の照明が落ちて辺りは暗闇に包まれる。
「な、何だ……っ⁉︎」
慌てて跳び起きた土方さんは咄嗟に抜刀して身構えたらしい。
姿は見えないが刀身と鞘の擦れる音がしたから間違いないだろう。
私も抜刀するべきなんだろうけど。
しかし、である。
『ふっ……副長ォォォ‼︎』
「あァ⁉︎」
『私、暗いの無理ィィィ‼︎』
「はァァァ⁉︎」
何を隠そう私は暗闇が嫌いだった。
『子供の頃、母のヘソクリを父にチクったら物置にブチ込まれたんです!』
三日三晩ですよ⁉︎
このトラウマ分かります⁉︎
突然の闇にパニックを起こした私は不必要な経験談を喚き散らす。
「んなもん知らねェよ!つーかお前、一旦落ち着け!」
『これが落ち着いていられますか‼︎』
誰かァァァ!
助けて下さァァァい!
某セ○チューよろしく金切り声を上げると、喧しい私に痺れを切らした土方さんがチョークスリーパーを仕掛けてきた。