第2章 【R15】閉じ込めてみた×土方
「ったく……何で俺が新米のお守りなんざしなくちゃならねェんだ」
総悟の野郎サボりやがって。
土方さんはエレベーターの壁にもたれかかって低く呟いた。
機嫌がMAX悪いらしい。
貧乏揺すりが半端ない。
室内禁煙だし、無理もないか。
そんな考えを巡らせながら私もまた背を預ける。
外の茹だるような暑さで火照った身体に冷えた壁が気持ち良い。
『(はー……極楽)』
軽く目を閉じてクーラーの風に浸っていると、段々意識が遠退いていった。
昨日沖田さんに付き合って遅くまでゲームしてたからかな。
要するに。
超眠い。
このまま寝ちゃおっかな。
いや、怒られる。
速攻で切腹命じられる。
ブチギレた副長殿の顔を想像して、身震いをひとつ。
ここは大人しく目を開いていようと瞼を持ち上げると……そこには、立ったまま居眠りしている土方さんが居た。
『マジでか』
職務中にウトウトするようなタイプの人ではないと思っていた。
『(鬼の目にもうたた寝……‼︎)』
などと訳の分からない台詞を思い浮かべてスマホを構える。
意外にも可愛らしい寝顔に無音カメラのアプリを起動させた、その時だった。