第20章 奇跡
裕太side
麗が突然泣き出した後、俺は何度か声をかけたけど、
やっぱり返事はなかった
「今日はもう帰るね。また明日も来るから、ばいばいw」
俺が麗の手を離そうとしたら
―――ギュッ―――
麗が自分から俺の手を握った
今まで握り返した中で1番強かった
「麗、大丈夫。また来るからねw」
って頭ポンポンってした
そしたらまた麗は泣きだした
そして、口を動かしている
「麗!話せそうなの?どうしたの?」
俺は麗の口に耳を近づけた
するとかすかに
麗「・・・・い・・か・・・・・・ない・・・で・・」
「行かないで?・・・そっか、一緒にいてほしいんだねw・・わかったw一緒にいる」
っていうか、言葉話せるって・・・
先生呼ばなきゃ!!!
俺は、先生を呼んできた
医者「戸田さん。私の声が聞こえていたら はい って、言ってみてください」
麗「・・・は・・い・。」
医者「玉森さん、これはほんとに奇跡です!!ここに搬送された時は生きるか死ぬかでしたし、もし命がつながっても話すことは不可能だと思っていました。麗は一生懸命生きようとしています。なので、支えてあげて下さい」
「はい。」
医者「またなにかあったら連絡お願いします」
そういい、先生は出て行った