第20章 奇跡
麗side
私は、誰かに何度も何度も声をかけられた
その声が誰の声なのかはわからない。
でも、その人はずっと声をかけ続けてくれている
誰なのかわからない声のはずなのに、
なぜかなつかしいような、親しみを感じる声。
その人は私に好きだよ。と言った
その瞬間、私は泣いた。
なぜ泣いているのかはわからない。
でも、どこかで言われたことのあるような言葉だった。
優しい声だった
傍にいてくれている安心感があった
その人は私の頬を手で拭いてくれた
私は思った・・・。
早く目覚まさなきゃ・・・
会いたい・・・
と・・・。