第6章 キスをして
彼女というか女友達、か
と遊ぶ彼女たちを見ているとそう思う。
彼女たちのほうはわからないが、の感覚は恐らくそんなものなのだろう。
さすがに、下半身事情までは知らないが。
考えたくもない。
キモい、と頭を掻き、新八は予定を変更しケーキ屋に寄って帰宅した。
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翌日。
「はい、新ちゃん!」
「キモちわるッ」
なんだよ、とが差し出してきた箱を受け取る。
恐らくケーキだろう。
「新八の大好きなイチゴショート」
「な、なんですか急に……別に誕生日とかでもないのに」
「そんなもん知ってるってーの。ほら、昨日水差しちゃっただろ? ほんのお詫びだよ、お詫び」
「は? 水?」
「銀子が謝っといてってさ。割り勘だから受け取ってやってくれよ」
ああ、と思い出す。
新八にとって昨日のようなことは特に珍しくもなければ苛立ちもしない。
別にいいのにと思いながらも、イチゴという単語につられありがたく受け取ることにした。
「意外といい人ですね」
「お、興味あるか? 可愛いしいいだろ、紹介しようか」
「べッ! つにいいです、なんかに紹介されなくたって、」
「何だよ~人がせっかく恋のキューピッドとして活躍してやろうと思ったのにぃ」
「キモい声出すなッ」
まあ落ち着け、とが新八を宥める。
「合コンをしよう」
「……は?」
「合コン。新八行かないだろ? 合コン初体験イっちゃおうぜ」
「……はあ!? 行きませんよ! 勝手に、」
「もう新八参加するって言っちゃったから」
「勝手に決めてんじゃねええええ!!」