第4章 責任とらせていただきます!
こいつに期待した俺がアホだったかもしれん。
と思ったが、どうやら土方の言うこともあながち的外れな答えではなかったらしい。
他にも思い出せる限り昨日飲み会に参加した面子に訊ねたが、返ってくるのは全て「知らない」か「いつの間にかいなくなった」だった。
なんてこった。
「はあ~……」
全く仕事が手につかん。チラリと向かいのデスクを見るとは俺以上に放心しながらノロノロと筆を動かしていた。
どーしろってんだよ……
謝って済むことなのか、これって。
慰謝料とか払うべきか?
いやそもそもどうしてこうなった。
ああ、ちくしょう……
誰か俺に解決法を教えてくれ。
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あれから数日、気まずい日が続いた。
「あ゛ーっ!」
突然叫んだ俺にオフィスにいた人間がビクッと肩を跳ねさせる。
もだ。
山崎が奇怪な物を見る目で俺に訊ねてきた。
「いきなりどうしたんすか近藤さん……」
「もうグダグダ悩んでんのは性に合わねえ」
「は?」
「おい!」
「な、何だよ……」
「今日一緒に帰るぞ」
を含めた全員が「え?」と声を上げたが気にしない。もう何も気にしな い。
こうなったらきちんと真相確かめてやる
物凄い勢いで仕事に取りかかる俺を周りは唖然として見ていたが、
とにかく俺はやる気に満ち溢れていた。
そして仕事が終わり。
「! 終わったな! 帰るぞ!」
「ちょっ近藤」
「お疲れ様でしたー」
山崎の暢気な声に片手を挙げて応え、とっとと会社を後にする。
道に出ると引っ張られていたが「ちょっ、ちょっ」と言って足を止めた。
「どこ行く気だよ!?」
「この前飲み行った店!」
「は!?」
「行けば何かわかるかもしれねえだろ!」
「いや何もわかんねえだろ!」
「いいから行くんだよ!」