第4章 責任とらせていただきます!
「お、おお、行ってこい行ってこい」
いそいそと立ち上がるに、気まずい空気を何とかしたかった俺は大いに賛成して送り出した。
が、が立ち上がった瞬間。
「ッ、うわ……ッ!?」
「!?」
焦ったようなの声と共に、その引き締まった太股を白い液体が伝ったのだ。
もう俺とはお互い顔を見合せ、硬直するしかなかった。
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「あれ、近藤さんとさん一緒に来たんすか」
「お、おお、おはよう山崎」
出勤するなりオフィスの入り口でばったり会った後輩にぎこちなく笑いかける。
はというと普段の愛想の良さはどこへやら、
何も言わずふらふらと自分の席に向かっていった。
「何かあったんすかあの人」
「いや……まあ、いろいろ、あったんだよ……」
「へえ」
聞いてきたわりに興味がなさそうな返事をして、山崎は自分の持ち場に戻ろうとした。
がしかし、昨日こいつも珍しく飲み会に参加していたことを思い出してその肩を掴む。
「ちょ、山崎」
「は? なんすか」
「昨日お前、飲み会いたよな? 俺後半記憶ねえんだが、その、何か変なこと したりしてなかったか?」
「変なこと?」
山崎が眉をひそめて呟く。
余計な嘘ついたり先輩に気ぃ遣ったりする質じゃねえから、
こいつからなら真相が聞き出せるかもしれない。
が、しかし。
「そうですね……確かに後半べろんべろんに酔ってはいましたけど、特にこれ といった奇行は。 ああでも清蔵さんにタメ口きいてましたよ。」
「……そうか、ありがとう」
謝る人が増えただけだった。
ちくしょう。
後で清蔵さん頭を下げることを考えながら歩いていると今度は目の前を副長が通った。
おっとこいつも昨日いたぞ!
「ひっ、土方ぁ!」
「ああ、近藤さん。」
「お前昨日飲み会いたよな、俺の最後を知ってるか」
確か土方は酒に強かった。
もしかしたらと思い訊ねると、
少し考えてから思い出したように答える。
「いつの間にかいなかった気ぃするな」
「……それは知らねえって言うんだよ土方……」
「え、あれ? そう?」