第13章 君と一緒っっ!
「だから、銀さんの言ったとおり……勃たなかっ たの!」
いい気持ちになっているところで止められて、ヤケクソになりながらが答えた。
その答えは、求めていた言葉とは違っていて、神威は更に追求する。
「なんで、勃たなかったの?」
がインポじゃないことは確かだ。なんせ今現在、ちゃんと勃っているわけだから…
それでも聞くのは、どうしても言わせたい言葉があるから。
「……言いたくねぇ……」
真剣な瞳で言う神威から、フィと視線を逸らしたがポツリと呟く。
言いたくなくても、言わせてやる
幼なじみなんだ。が見た目に反して意外に頑固なことは知っている。顔にはすぐ出すくせにその口は全然素直じゃないことも。
神威はボディーソープの泡でヌルヌルになった手で、のモノを包み込むように握った。
「あっ!」
突然自身に触れられて、バスタブに手をついた。
「や、やめ…」
「じゃあ、言ってよ」
神威の手が扱き解すように動いて、はバスタブの縁を掴みながら腰を跳ねさせる。
「あぁッ、あっ、嫌っ…言いたく、ない」
「言って」
なかなか口を割らない。そんなに、神威の手の動きは更に速まる。
「んッ、駄目ッ!ヤダ…、あ……あぁっ」
「ほら、さっさと言ったら?全部言っちゃえ。」
言葉と手で、執拗に責めたてられ言いたくな い。そんな思いは、結局快楽に負けてしまった。
「あッ!い、言う、んッ!ちゃんと言うからっ! …………!」
は、快楽に任せて全てをブチまける。
言うと同時に、はイってしまった。 喘ぎ声交じりで聞き取りにくい。だけど、の口から、ちゃんと聞きたかった言葉が聞けた。
『お前じゃないと、駄目だった。お前じゃない と、イヤだった。』
の放った精液が、神威の手を汚した。
「あ、ごめ……」
謝ろうとしてが口を開いたのと同時、神威がの身体を抱きしめた。ぎゅうっと締め付けられ痛いほど強く抱きしめられ、それからの耳に神威の声が届く。
「僕も。」
たったそれだけの短い言葉。 だけど、俺らは同じ気持ちなんだって、その短い 言葉で十分伝わった。