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銀魂のススメ

第13章 君と一緒っっ!


そう言いながら、銀時は奥へと脚を進め神威が 手を洗っている洗面台の隣りの洗面台の前に立つ。
銀時にとって一個下の後輩のと神威。 幼なじみなのに自分に対する態度はまるで正反対だと、銀時は思っていた。
昔から自分に懐いてくれていると、昔から自分に敵意剥き出しな神威。

みたいなのは、守ってやりたくなる。神威みたいなのは、からかってやりたくなる。

銀時にとって、どちらも可愛い後輩だった。

「どう?学園のマドンナは持ち帰れそう?」

前髪をかき上げた銀時が、鏡越しに神威を見つめながら言う。

「……どうせ先輩のお手付きだよね。持ち帰れたとしても、持ち帰る気になれないな。」

神威も濡れた手の水気をピッピと切りながら、鏡越しにギロリと銀時を睨みつけながら答えた。

銀時と穴兄弟だなんて絶対に嫌だ。それもあるけど理由はそれだけじゃなかった。
以外となんて、ヤりたいとさえ思えない。
頭の中に浮かんだもう一つの理由に、いつから自分はそんな風に思っていたのかと神威は思った。

「ははっ。そう言うと思った。」

神威の答えを聞いた銀時は、なんでもお見通しですみたいな顔をして笑う。鏡越しにバッチリと銀時と神威の視線が交わっ た。
昔から、銀時のそのなんでも見透かしているよう な瞳が気に食わない。
そのまま視線を合わせていたら、もう一つの理由まで見透かされそうで神威は視線を逸らす。

そしてさっさとこの場から立ち去ろうと、キュッ と蛇口を閉めた。

の為に、銀時が一肌脱いでやった合コン。可愛い後輩の為とは言え、ただ働きはの性格が許さなかった。
立ち去ろうとする神威を、銀時は引き止めた。

「賭けをしようぜ」

銀時が突然言い出した言葉に、神威は脚を止めて振り返る。

「……賭けってなにを?」

振り払って聞き返した神威に、銀時はニヤリと笑った。

「が、女をお持ち帰りするかどうか。」

「…………」

「選択権はお前にくれてやるよ。どう?」

挑発するように目を細めながら笑った銀時に、神威が喰いついた。

「…いいよ。でも僕が勝ったら、に手を出さないって誓って」

ちょうどいいとばかりに神威が言う。

「じゃあ決まりだ。」

神威の気が変わらないうちにと銀時が言う。
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