第13章 君と一緒っっ!
言われるがままに、銀時の隣へとちょこんと座った。 フライングですでに飲み始めていた銀時のグラスが空なことに気付いて、そのグラスにビールを注 ぐ。
のその一連の動作を見た神威が、心の中で ツッコミを入れる。
お前はコンパニオンか!
にビールを注いで貰ったグラスを口元へと近付けた銀時は、自分を睨みつけてくる視線に気が付いた。
可愛い後輩の神威が、物騒なツラして睨んでいる。
それに気が付いた銀時は、目を細め神威にグラス越しに笑みを返した。
「……っ!」
何処か馬鹿にしたような笑みに、神威がガタンとテーブルに膝を当てながら立ち上がった。
馬鹿にしたような…じゃない。
完全に馬鹿にしてやがる!
神威がグッと拳を握ったところで、めちゃくちゃタイミングよく合コン相手が到着した。
「お待たせーっ」と、甘ったるい声で現れたの は、女4人。 キャピキャピしながら、それぞれ空いている場所に腰掛ける。
来たっ!
隣に女が座った途端、がビシッと姿勢を正し、
……クソッ
隣に女が座った途端、神威は握りしめた拳の力を緩め、また座り直した。
二人のそんな様子を見ていた銀時は、ククッと笑いを漏らす。銀時の知り合いの女は、どれも小綺麗で、それでいて軽そうだった。
…どうせ、どの女も銀時に一回は突っ込まれ てるんだろ…
合コン慣れしてそうな女の顔ブレを見て、そう 思ったのは神威もも同じだった。
軽そうだし、イケる!
合コン慣れしてそうな女の顔ブレを見て、脱童貞イケル!と燃えたのは限定だった。
今日の為に、美容院に行った。 今日の為に、新しく服も買った。
今日の為に、普段はつけない香水だって付けたんだ!
の左隣に座ったのは、斜めに流した前髪が大人っぽい雰囲気の女。右隣には、銀時。
合コンをセッティングして欲しいとのの願いに一肌脱いでくれた心優しいその先輩は、優しいついでにもう一肌脱いでくれた。
女を目の前に、がガチガチに固まるのはいつものこと。
見てくれは女ウケしそうなジャニーズ系なのに、彼が未だに童貞なのはそのせいだっ た。
「名前、なんていうのー?」
の隣に座った女が耳に付けたピアスを弄りながら聞く。