第2章 気持ち伝わりますか……?
寝てる人間はぐにゃぐにゃして重い。
銀時を引き離そうとした俺は簡単に言うと、バランスを崩した。
DVDでも、ちょうどその時女教師が生徒達の罠に掛かりバランスを崩し倒れた所だった。
『あんっ//、いやぁあんっ//』
勿論これは俺が言ったんじゃない。
俺は無言で、倒れた。
銀時の香水 銀時の吐息 銀時の身体
解らないけど頭の中がくらくら回って極めつけが銀時の寝言だった。
「…」
普段聞いた事のない甘く掠れた声で名を呼ばれて、
「…ぅぁ」
身体中の血液が、沸騰した。
熱い、何なのマジ熱い。
なんで俺こんななってんの。 銀時は寝てるだけなのに。
俺は、もういっその事泣きたい気分だ。
AV見てたとはいえ 銀時に…欲情している。
俺を押し付ける身体に、俺を狂わせる匂いに、俺をとろかす吐息に
「……ッ、んっ」
俺はたまらず身体をよじって 銀時の首筋に舌を這わせる。
「ん……」
あぁ、それ卑怯だって。
なんで俺の名前言うの。
熱に浮かされた気持ちで そんな事を思ってたら
「……すっげ積極的だな」
色素の薄い、切れ長の眼が 楽しそうに俺を見つめていた。
「ふ…わっ!!?」
これ以上ないくらい 顔面が火照る。
「銀時っ、いつからっ、イヤ今のは…っ」
銀時は柔らかい笑顔で慌てる俺にキスをした。
「好きだから、もっとして」
俺は目の前が真っ白になった。