第11章 どこまでも灰色な人
その日の部活終わり、私は征ちゃんに呼び出された
誰もいないミーティングルームに私と征ちゃんで2人きり
普段あまり征ちゃんと2人きりになることがない私は、すごく緊張していた
赤「友香おいで…」
『は、はぃ……』
私が征ちゃんの側へ行くと、急に征ちゃんに抱きしめられた
『っ////せ、征ちゃ』
赤「2人きりのときは“征十郎”だろう…?」
と私の耳元で囁く
『ひゃっ/// せ、せぃじゅうろ……/// どうしたの……?』
赤「今日灰崎を追いかけて行ったらしいね?」
『………ぅん』
赤「どうしてそんな危険なことをするんだい?」
『危険って……私は灰崎君に1度もそんなことされたことな』
赤「今日も?」
『……っ』
私は今日灰崎君に両腕を掴まれ壁へ押さえつけられたことを思い出した
赤「ほらね…? 友香は少し無防備過ぎる……」
『で、でもっ』
赤「友香、俺にあまり心配をかけないでくれ」
と言い征十郎は抱き締める力を強めた
(……ほんとにすごく心配してくれたんだ)
『ご、ごめんなさい……』
赤「分かってくれれば良いよ…」
『…………。』
赤「友香は僕のモノだからね…」
『っ‼︎‼︎』
一瞬ゾクッとした友香だったが、すぐにいつもの雰囲気に戻った征十郎を見て、あまり気にとめなかった
赤「久しぶりに友香を独り占めできて良かったよ」
『そうなの……?』
赤「友香の周りにはいつも誰かが側にいるからね…」
『アハハ、そう言われてみればそうかも』
赤「さぁ、今日はもう帰ろうか。家まで送るよ」
『ありがとう、征十郎///』
その日私と征十郎は手を繋いで帰った