第47章 それぞれの高校
紫原side
昨日ゆかちんから珍しくメールが来て、何かと思えば『少し話したいから屋上に来て』って
だから、俺は今屋上に来てるんだけど〜
『あっ、あっ君… 良かった、来てくれて…』
「別に〜 暇だっただけだし〜。話って何?」
『話ってゆうか渡したい物があって…ハイ‼︎‼︎』
と俺に綺麗に包装された袋を渡してきた
『中身はマフラーと耳当てなの。あっ君、高校秋田の陽泉でしょ?すぐには使わないと思うけど… あっ君寒がりだから… 良かったら使って?』
「……それだけ?」
『うん……』
(ハァ? 何なの、この子。馬鹿なの?わざわざこのためだけに俺を呼び出したの?)
「別にいらねーし」
『そっか… じゃあ捨ててくれても良いからっ』
そう言ってゆかちんは少し悲しそうな顔をした
「ってゆうかアンタはどこの高校行くの? 赤ちんとこ?」
『違うよ』
「 ‼︎ ふーん」
俺はてっきりゆかちんは赤ちんとこ行くのかと思ってた
「赤ちんと付き合ってんじゃないの?」
『付き合ってないよ‼︎‼︎』
「 ‼︎‼︎ 」
(じゃあ何であんな一緒にいるんだよ‼︎ 赤ちんとゆかちんは付き合ってると思ってたから、俺我慢して…)