第47章 それぞれの高校
青峰side
『嫌‼︎ それに、それじゃあ大輝の好敵手見つけられないじゃん‼︎ 大輝が見つけられないなら、私が見つけてあげるって、前も言ったでしょ?』
「お前どんだけ昔の話してんだよ」
(そんな一生見つかんねーもんの話なんてどーでも良いから、俺の側にいろよっ‼︎‼︎‼︎)
『私もう決めたの‼︎』
「っ‼︎‼︎」
そう言うこいつの顔は今までで1番真剣だった
『それに大輝にはさつきがいるじゃん♪ さつきも桐皇でしょ?』
「何でここでさつきが出てくんだよ」イラッ
『えっ… だって大輝とさつきは幼馴染だし…』
「っんなの関係ねーだろーが‼︎ 俺はお前に一緒に来いっつってんだよ‼︎‼︎」
俺はそう言ってこいつを抱き締めた
『っ‼︎‼︎ 私、また大輝が楽しんでバスケしてるところ見たいの……』
「もう、そんなのどーでも良い…」
(だから俺の側にいろ…俺の側でずっと笑ってろ…)
『私はどうでも良くない』
「…………っ」
こいつには何を言ってももう無駄だなと思った
『大輝とは敵になっちゃうね』
「俺に勝てる奴なんかいねーよ…」
『フフッ、私が見つけてくるよ♪』
「うっせー、ブス……っ」
(俺はこんなときでもお前にこんなことしか言えねー… )
そう言って俺はコイツを抱き締める力を強めた
『えへへ… 大輝にブスって言われなくなると思ったら少し寂しいな』
「じゃあ、今のうちに言っといてやるよブス…」
『フフッ』ニコ
「何でブスって言われて笑ってんだよ…」
『大輝だから…かな。特別♪』
「………っ///」
(あー、たぶんこいつには一生敵わねー)
俺はそう思った
そしてこれが俺たちが交わした最後の会話
相変わらず赤司は友香にベッタリで俺たちは話すことさえできなかった
何度も後悔した
最後に交わした会話が「ブス」って
それでも笑ってくれたアイツの顔を俺は毎日思い浮かべてた