第43章 バスケットはもうやめます
ミーティングルームにて
赤「友香か、どうした?」
『昨日の試合… 何であんなこと……』
赤「どちらにしろ戦力差は圧倒的だった。どうやっても結果は変わらなかっただろう」
『テツ君が… 手を抜かないでほしいって言ったのに……』
赤「試合をコントロールしただけだ。漫然と点を取り続けるより、よほど選手達は集中していたよ」
『私が言いたいのは、そういうことじゃなくて……‼︎‼︎』
赤「そうか…。 あえて言うなら……あの荻原シゲヒロという無力な男に現実という絶望を見せてあげただけだよ」
『………っ』
赤「それに彼は僕を苛立たせたからね」
『っ‼︎‼︎ …そ…んな……。…それじゃ…私の…せいで…… 』
(私のせいで…荻原君もテツ君も……?)
ズキッ
頭と胸が痛む
私はそこまで言って意識を途絶えた
昨日から寝ていないのもあり軽く貧血を起こしたようだ
ドサッ
友香は地面にぶつかることなく、その体は赤司が抱きかかえた
赤「友香……」
(例え僕たちのせいであのとき君が泣いていたとしても、僕の考えが変わることはない。この世は勝者が全てだ)
赤司は友香を抱き締める力を強めた