第37章 もう1人の赤
紫「結局、峰ちんも黒ちんも戻ってこなかったねー」
緑「そうだな…」
黄「それと練習後の監督のセリフ… 青峰っちはそりゃ強いけど、良いんスかねぶっちゃけ⁉︎」
(ゆかっちも何だか監督に怒ってたし… ゆかっちが怒ってるとこなんて初めて見た…)
赤「監督の真意はわからないが、正直賛成しかねるな」
紫「そのことなんだけどさ〜… ねぇ赤ちーん… 俺負けるの嫌いだし〜 だから今まで練習は出るようにしてたんだけどさ〜 練習しなくても勝てるんなら俺だってしたくないんだよね〜。 峰ちんが良いなら… 俺も練習やめよっかなーって」
『あっ君⁉︎⁇』
赤「馬鹿を言うな。そんなこと許せるはずがない」
紫「だって負ける気しないんだもーん。それに俺は今まで赤ちんの言うことだけは聞いてたのはさぁ〜 赤ちんだけには絶対勝てないと思ってたからなんだよねー。だけど最近そーでもないかもって思ってきたんだよねー。俺より弱い人の言うこと聞くのはヤダなぁ」
赤「………なんだと」
一瞬にしてその場の空気が凍りつき、征ちゃんは凄い剣幕であっ君を睨んでいる
全員「「………!?」」
赤「今なんと言った? 紫原」
紫「……だから〜 俺より弱い人の言うこと聞くのはヤダって」
桃「急に何言ってるの、ムッ君‼︎」
赤「桃井、少し黙っていろ」
桃「………っ」
赤「聞き捨てならないな、紫原。主将が必ずしも1番チームで強くある必要はないが、そこまでハッキリ歯向かわれては話が別だ。力ずくでなければならないのならそうするまでだ」
征ちゃんは体育館に転がっていたボールを拾って言う
赤「1on1、5本先取だ」
紫「良いよ〜。 あと俺が勝ったらゆかちんは俺のにするから〜」
赤「………‼︎‼︎」
『ちょ、あっ君ほんとにさっきから何言ってるの⁉︎⁇ 冗談でしょ⁉︎⁇ それに喧嘩なんて…』
と言いながら2人の間に私は入った
赤「友香、どいていろ。紫原、友香はお前のモノではない。自惚れるなよ。少しお灸をすえてやる」
紫「どうなっても知らないよ〜、赤ち〜ん」
そして2人の1on1が始まった