第20章 青の開花
全中地区予選は順調に勝利を収めていった
でも試合を重ねるごとに大輝の笑顔は減っていった
(私がバスケ部に入ったばかりのときはもっと楽しそうにプレイしてたのに…)
征ちゃんは、モチベーションが下がっていると言いこれからはノルマ1試合1人20点を課した
涼太はノリノリだったんだけど、大輝は面倒臭そうにしてた
そして大輝は部活をサボるようになった
厳しく注意しても、その頻度は増すばかりで…
それでも試合になればチームで1番点を獲り、最早大輝の敵はいなかった
予選トーナメント準決勝
シュッ
大輝はどんな無理な体勢でもシュートを外さない
観客「なにぃいぃ⁉︎何でアレが入るんだー⁉︎」
監督(完全に才能が開花したか……)
虹(スゲェ…コレが青峰の本当の姿かよ)
完全に才能が開花した大輝はちっとも嬉しそうな顔をしてなかった…
黄「最近青峰っちヤバくないっスか? あんなんだとバスケ楽しくてしょーがないっスよ、きっと‼︎‼︎」
緑「………むしろ逆な気がするのだよ。」
黄「は?何でっスか⁉︎」
緑「アイツは誰よりもバスケを好きであるがゆえに誰よりも欲しているものがある。それは自分と対等に勝負ができる好敵手だ。」
黄「…………。」
緑「だが今のアイツは強すぎる。好敵手どころか逆にまわりとの差が開いてしまったのだよ、圧倒的に…」