第18章 虹村主将
『ハァハァ……っ先輩‼︎‼︎‼︎』
虹「あ?おぉ、友香か。どーしたんだよ、そんな息切らして」
『…ハァ…走って…きたので…ハァハァ』
虹「まあ、とりあえず息整えろ;;」
『っ……ごめんなさっ』
虹「良いから」
と言って修ちゃんは私の息が整うまで待ってくれて、頭をポンポンしてくれた
『…………っ』
虹「何でお前が泣きそうな顔してんだよ」
『だって……』
虹「赤司なら大丈夫だろ」
『そうじゃなくて』
虹「お前も俺の心配か?」
『……………っ』
虹「そーゆーのいらねーよ。同情されて親父が治る訳じゃねーし、俺が主将を辞めるのも変わんねー」
『……私は虹村先輩の方がっ』
虹「友香、もう黙れ……」
そう言って修ちゃんは私を抱きしめた
『……っ…虹村せんぱ』
虹「2人のときは“修ちゃん”じゃないのか……?」
『っ…しゅぅちゃん』
私が修ちゃんの名前を呼ぶとさらに強く抱きしめられた
虹「辞める訳じゃねーのに、大袈裟なんだよお前は」
『ん。私…修ちゃんに支えてもらうばっかりで、修ちゃんが辛い思いしてるのに全然気づけなくて……ごめんなさい』
虹「お前は馬鹿か。俺はじゅうぶんお前に支えられてる‼︎」
『…ほんと……?』
虹「あぁ。だからお前は笑ってろ、友香」
『っ……はい…』
でも、私はやっぱり我慢できず泣いてしまって…
私が泣き止むまで、ずっと修ちゃんは抱きしめてくれていた
頭をポンポンってしながら……
それからしばらくして監督から主将交代がバスケ部に告げられた