第19章 全中地区予選 vs悪童
全中予選前、指揮がコーチから監督へ変わった
練習のときたまに見掛けてたんだけど話したことはなくて、どんな人なんだろうと思ってた
監督「君がマネージャーの橙野友香ちゃんだね?」
『は、初めまして‼︎ な、なぜ私の名前を…?』
監督「選手はもちろんマネージャーの名前も全員覚えている。特に君は優秀で美人だからよく話に出ていたよ」ニコッ
『そ、そんな私なんて……恐縮です‼︎‼︎』
監督「ははは、そんな固くならんで良い」
『は、はい‼︎‼︎‼︎』
初めての監督との会話は確かこんな感じで、皆に『思ったより優しそうな人だね』って言うと「それはない」と全力で否定された
監督は「若いうちは何をやっても死なん」と言い、コーチの練習メニューがお子様ランチに思えるほどに、厳しい練習だった
(なるほどね……皆が全力で否定する訳だ;;;)
監督とコーチが言うには今のチームは過去最強らしい
類稀な才能を持つ“キセキの世代”と呼ばれるスタメン
経験豊富な三年生によるベンチ
スカウティングに長けたマネージャー
意外性を持った幻の6人目
「そして、部員のメンタルの要である君だ。君が彼らに及ぼす影響は大きい。これからも彼らを支えてやってくれ」と監督に言われた
(私にできることなら何でもやろう‼︎‼︎ 私はこれからも皆を支えたい)
そんな過去最強メンバーで挑む全中予選は、向かうところ敵なしだった