第3章 red sickle
式のあと私達は墓地に移動した
劉「切り裂きジャックの正体は女王に報告しないのかい?」
シ「――…する必要もないだろう。もう切り裂きジャックはロンドンにはいないのだから」
劉「――そうやって君はどんどん泥沼に足を嵌めてゆくのだね」
『…劉様…?』
劉「たとえ引き返せぬ場所まで踏み込んだとしても、君は無様に泣き叫び助けを乞うような姿は決して人には見せないのだろう。誇り高き女王の狗。我も伯爵のお世話にならない様せいぜい気をつけるよ」
シ「阿片は中毒性が問題になってきてる。英国で規制がかかるのも時間の問題だからな。そうなればおまえらの経営しているアナグラもいずれ閉鎖せざるをえなくなるだろう」
劉「そうなったらまた別の商売を考えるさ。まだ我はこの国に興味がつきない。君らにもね、伯爵…ネイラ…まだまだ面白いものを見せてくれると期待しているよ」
そう言って私の頭を撫で劉様は帰って行った
シ「セバスチャン、ネイラ少し寄る所がある。来い」