第3章 red sickle
部屋で待機して少したった頃坊っちゃん達が帰って来た
セバスチャンの燕尾服はボロボロで坊っちゃんの腕には小さいが切り傷があった
私は救急道具を持って坊っちゃんの部屋へ行き、坊っちゃんの腕の手当てをした
その間にセバスチャンはホットミルクを淹れていた
ホットミルクを坊っちゃんに渡し私達は部屋を後にした
坊っちゃんにかける言葉は今はいらない…というよりはないのだ
『…セバスチャン』
セ「?…なんですか?」
私はセバスチャンの腕を掴み私の部屋に入れた
『上脱いでベッドに座って』
セ「おや…これは誘っているのですか?」
『なっ…バカなこと言わないでください…!///』
それでもセバスチャンは素直に従った
さすが悪魔と言うべきか…傷はほとんど塞がっていた
深く斬られたのか肩から腹部にかけての傷はまだ塞がっていなかったため、そこに包帯を巻いた
『…よし…。もういいですよ』
セ「ありがとうございます」
〈上着を着たらさっさと部屋に戻れよ…〉
セ「…貴方に指図される義理はないと思いますが?」
〈いいからさっさと戻れっつの〉
セ「はぁ…仕方ありませんね…ではネイラ。おやすみなさい…」
去り際おでこの辺りにリップ音がした
〈あいつ…!ちゃんと休めよ?姫サマ〉
セバスチャンが部屋を出てリオンが消えたあと私はベッドに倒れ込んだ
『はぁ…セバスチャンはどういうつもりなんだろう……考えても無駄か…』
私はゆっくり目を閉じた