第3章 red sickle
嵐は収まり今はただ雨が降っていた
その中で私はまた留守番を言いつかってしまった
でも今回はこれが正しい
私は非戦闘員ではない
が、今回は仕方ない
相手が相手だ
私が行ったところで足手まといにしかならない
でも…
それが本当に悔しい…!
〈姫サマ…そんなにきつく握ってたら血出るぞ。…あの男に持ってくんだろ?その紅茶〉
『リオン…』
きつく拳を握りしめていたのを気づかなかった…
『リオン。後でちょっといい?』
〈?あぁ、別にかまわねえぞ〉
私は紅茶をワゴンに乗せて劉様がいらっしゃる部屋へ向かった
コンコン 『劉様。失礼いたします』
劉「やぁ、ネイラ。どうしたんだい?」
『紅茶をお持ちいたしました』
劉「あぁ、ありがとう」
私はワゴンを部屋に入れ紅茶をカップに注いでた
劉「“君”は行かなかったのかい?」
一瞬動きを止めてしまった
どこまで知っているのかはわからないけど
本当…この人?達は底意地の悪い…
『私が行っても足手まといになるだけですし、それにお客様をお一人にしておけるわけありません。…どうぞ』
劉「…うん。いい香りだ」