第6章 迷いと決意
セリシアside
ジャーファルの様子がおかしい。
どうおかしいかっていう具体案とかはないけど、おかしい。
今までなら考えすぎとか気のせいとか考えてたけど、それなりに長い時間いると、そうじゃないってわかる。
だって今まで何度もあたってるし。
なんか、悩みでもあるのかなぁ?
「あ。」
悩みで思い出した。
私にも悩みの種はあった。
おもいっきり忘れてた。
「自分のしたいこと、かぁ・・・。」
シロナが言っていた言葉を思い出す。
したいことはあっても、どうするのが一番いいかがわからない。
人にゆだねてはならない問題だからこそ、相談すらできない。
ウィリランデの王妃になる気はさらさらないんだけど、あの王子が言っていたことも気になる。
王妃になれば私もみんな幸せになる・・・って。
わけがわからん。
「幸せねぇ。」
悩みの解決策はその言葉にでもあるのかな?
そもそも、私の幸せってなんだ?
ジャーファルやシンドバッドさんや八人将のみんなの幸せは?
なにが一番、幸せに近づく選択になるんだろう・・・。