第5章 幸せって?
ジャーファルSIDE
「あなたと話したいなと思いまして。」
「私と?」
なぜ?
政務官と話して得することがあるだろうか?
「ええ。・・・というか、お願いですけど。」
嫌な予感がした。
この人、セリシアの彼氏を割り出す気だったはず。
まさか、もう割り出したのか?
まだ時間はそんな経っていないのに。
「彼女・・・。セリシアのことです。僕は彼女をウィリランデの国に迎えたい。」
率直だな。
「・・・それで?」
「それでって。まあいいです。・・・彼女、副政務官だと言っていました。あなたの直々の部下ですよね?」
部下・・・と言っていいのかと一瞬悩んだが、うなずく。
「こんなことを聞くのもどうかと思いましたけど・・・。彼女に、彼氏っているのですか?」
・・・あれ?
なんか思ったよりも下手にでてる?
えーと、まだその彼氏にはたどり着いていないのでしょうか?