第5章 幸せって?
ジャーファルSIDE
「・・・いると思いますよ?」
というか私です。
「それが誰かは・・・知りません?」
ですから私です。
「残念ながら。・・・ちなみに聞いてどうするんです?」
自分がそうだ、と言うことは秘密にして聞いてみる。
その方が話は聞けることが多いのだ。
「その方と、お話ししたいなあと。」
別れろって話をしたいんですね、きっと。
でも、私でもそうじゃなくても、そう簡単に別れてくれるとは思いませんけど。
「協力していただけませんか?セリシアは普通の人にはもったいなさすぎると思いませんか?僕なら似合うと思いません?」
思いません。
即答したかった。
でも、そんなことをすれば一発で彼氏だとばれてしまう。
「・・・彼女はなんと?そのことで話したかったのでしょう?」
「ええ、まあ。・・・拒否されました。彼氏がいるからと。1週間後にもう一度聞きます。彼女も気づくでしょう。僕といたほうが幸せになれると。」
ああ、こういう話をされたのなら、彼女のイラつきにも納得できますね・・・。