第4章 国王と話すこと
セリシアSIDE
「っと、そうだ。先に済ませるとしますか・・・。」
「先に済ませる?」
「ええ、もう一つちょっと私的にあるんですけど、先にその国の方で。」
私的って、・・・どうゆう?
「キユノ王国は、民も王族も、ウィリランデ兵までもが、消滅しています。・・・土地は残っていましたが、年中積もっていたはずの雪もすべて吹き飛んでいました。」
・・・ん?
「まって、カルマさん。あなた、キユノ王国に行ったの?」
「ええ。突然兵との交信が途絶え、行ってみたのです。」
私は行っていない。
だから、キユノ王国が今どんな状態なのかもわからない。
「・・・そう・・・。」
雪も吹き飛んだなら土地以外のすべての建物や木も吹き飛んでるだろうな。
「・・・話そうか?キユノ王国の様子。」
「いや、遠慮しときます。いつか見に行くから。」
人から聞くより、自分の目で見たいから。