第4章 国王と話すこと
ジャーファルSIDE
歩きながらセリシアさんに話すのは数十分前の話だ。
その時の話題となったのは、殺した前国王の死についてでした。
「王子、君は国王の死をどう発表するつもりだったんだ?」
シンは率直に聞いた。
答える王子は動揺も迷いも見せずに言った。
「嵐にあった、と言うことにするつもりですが?」
「・・・何をたくらんでいる?」
「大したことは何も。・・・ですが、どちらにせよそうしなければならないでしょう?そうしないとそちらに損害が発生するはずですから。違いますか?」
七海連合があることを承知の上でなのか。
はっきりと言う。
もちろん、元からそうする気ではいたのだが、そうも面と向かって言われると、不信感を抱いてしまう。
「・・・違わない。だが、何か条件があるのだろう。」
「・・・わかりますか。」
「もちろんだ。」
「・・・。先ほど言った、破滅させてしまった国。その王女がこの国にいるはずです。」
破滅させた王女。
この言葉にはピンとくるほかなかった。
だが、シンも私も相変わらずのポーカーフェイス。
さあ、むこうがどうでるかが気になるところですね・・・。