第3章 王子来賓
セリシアSIDE
「ああ、ようやく会えましたね!」
「あ、ジャーファルさん。」
夜ご飯を食べに行くと、一番最初にジャーファルに見つけられた。
人前ではさん付けで呼んでる。
なんとなく恥ずかしいからねー。
「聞きましたよ?」
「・・・何をですか?」
本気でわからないようだった。
「ジャーファルさんが何度か間違えて私の名前を呼んだこととか。」
そういうこともあったらしい。
それを聞くと、すぐに慌てた。
「それは、そのっ!」
わー、可愛い。
慌てるジャーファルがなんか愛しくって可愛い。
「ちょっとこっち来て、ジャーファルさん。」
みんながいるところから少し離れて、誰にも見られないところに行く。
連れて引っ張って行って、見られない場所に来て。
「慌てなくたって、大丈夫だよ。・・・ジャーファル。」
「は、はい?」
急に引っ張られて動揺でもしてるのかな?
でも、別に関係ないもんね。
「スキ。」
衝動的にというか、つい、というか。
短くキスをした。
ジャーファルは赤面。
ホント可愛いと思っちゃうんだけど・・・。