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【マギ】幸せを願って。~亡国の姫~

第25章 出航準備、ラスト


セリシアside


「ねえピス姉。」

「なに?」

「…服脱ぎたい。」

って言ったらちょっと語弊があるんだけどね。
いつもみたいにゆったりとした服…なわけがなく。
キチッとした正装に身を包んでいる。

「慣れてなさそうだけどだーめ!」

「暑いんだよこれー。」

「何のために正装してるの!!」

普段着ない正装。
どことなく気分をシャンとさせるものがある。
…けど、ほぼ同じに疲れるの!!

「うー、ピス姉が羨ましいわあ。軽そうだよね、その服。」

「まあね!多分セリシアの普段の服より軽いよー。」

いいなあ。
重いしこの国では暑いしいいことないよ、この服。

「…でも、きっと慣れるよ。」

「え?」

「キユノ王国ではずっと正装に近いものじゃないの?」

「うそっ、そうなの!?」

「え、違うの?…すくなくとも今までみたいな服は着ないと思うよ?」

…そっか、国の代表だもんね…。
はしたない格好は出来ないか。

「…じゃあ、もっと鍛錬しないと全然動けなくなっちゃうね。」

「鍛錬って…まあ、王サマも時々してるとこ見るし、それはいっか。」

「じゃなきゃ困るよー。自分の身くらい守れなきゃ。…まあそんな闘うことなんてないと思いたいけどさ。」

「だといいね。祈っててあげるよ!…ところで、時間大丈夫?」

「あっ。そろそろ部屋に戻って確認しなきゃ…。ありがとピス姉!また後で!」

いる限りの八人将で、船の出航を見送ってくれるらしい。
だからそこまで一緒に行ってくれるんだって。

「はーい!」
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