第24章 決めた答え
セリシアside
「…あなたを恨むのは、嫌なんですが。」
「じゃあ、運命も恨まないでよ。」
これは大切なことだ。
前に私が思ったように。
「私と出会ったことを、無かったことにしないで欲しいんだ。」
運命を恨んだから何かが変わるの?
変わんないじゃん。
そんな無駄なことするなら、少しでもあらがえばいい。
なんなら従ったうえでより良いものにすればいい、未来を。
「…それがあなたの願いなら。セリシアの願いなら、叶えなくてはいけませんね。」
ジャーファルが堕天したら、私はどうなるかな。
泣き崩れる?
堕天する?
…国を放って旅に出たりして。
どれにしても良いことなんて何もない。
「お願い。こればっかりは、私じゃどうしようもないもん。」
堕天した直後なんて見たことがない。
そもそも、堕天がどうやって行われるのかも知らない。
話に聞いただけ。
だから対処法も何もわからない。
「…約束しますよ。でもそれは、あなたも同じですからね?」
「うん、当然。」
私達は、運命なんかに負けない。
というか、負けたくない。
ただの希望であって、絶対じゃない。
でもね、不確かなそれだとしても負けない自信は…あるんだよね