第24章 決めた答え
セリシアside
「…ふ、あ…。」
前よりはキスしても呼吸が乱れることが減った気がする。
それでも、やっぱりなんか…変に疲れる。
「ふふ。…こうやってキスできるのも、あと少しの間だけですからね。」
「そうだねー。さすがに王女になってから、この国に来てもキスすることは出来ないだろうね。」
もっとも、この国に来るかどうかなんてわからないけど。
…魔法とか、呪術とか。
あと、巫女の力…というか、そういうのの民の力?
そういうのを使ってきたから、今までは早めにこの国に来れた。
けど、これからもそれを使ったとしても。
王女が国を離れる時間は多くなるだけだ。
この国と私の国は遠い。
だから、簡単に行き来なんて出来ない。
「「…。」」
二人して、言葉を話さなくなる。
なんか、もっと話したいことがあった気がするんだけどな。
言葉に出来ない。
何を話したいと思ったのかも、思い出せない。
…つまり、それだけ私の頭はまわってないってこと?
あはは、つらいなあ。
「…私がいなくなっても」
もう考えるのも無駄な気がして、ふと思ったことを述べることにする。
「堕天、しないで。」
こうなったことを決まっていた運命として考えて、恨むのはやめてほしい。
「恨まれるのは、運命じゃなくて私だからね。」