第24章 決めた答え
セリシアside
「さっきと言ってること変わってない?」
「変わってませんよ。…国のことを考えれば、伴侶は作らなければならないと思いますけど、貴女のことを考えるなら。…貴女が独り身で居たいなら、それを選ばせたいのですよ。」
「…つまり、私の幸せも願っててくれるの?」
「そういうことです。…私個人としては、貴女が他の男と笑ってるのを見るとはらわたが煮えくりかえりそうですけどね。」
あはは…。
する気はないけど、結婚式をやってそこにジャーファル呼んだら、旦那さん早速殺されちゃいそうだな。
そこまでジャーファルがするとも思え…なくもないから怖い。
「…しなくていいなら、私もしたくないな。」
また抱きつき直しながら、そういう。
「だって、好きなのはジャーファルだけだもん。相手が違う人なんて、信じられないや。」
好きでもない人と結婚する。
政略結婚の話は、それなりによく聞く。
国のためを思うならしかたないのかもしれないけど、私もきっとしてしまうのだろうけど。
…したくは、ないな。
「貴女がそう言ってくれて、嬉しいですよ。」
「…そっか。その言葉が、嬉しいよ。」
離れてても思い合っていられる。
私達なら、それも出来るんじゃないか?
私はそんなことを思った。
人間なんていつ気が変わるかわからないけれど、それでも…。