第24章 決めた答え
セリシア side
「…そうだね。ジャーファルだけの私で居たかったとも、思うんだけどね。…でも私はその道を選ばなかった。」
「それでこそ、私が好きになったセリシアですよ。…選ばなかった道を選んでくれるのも嬉しいですけど、でもそれは好きになったセリシアじゃないですよ。」
「えー、やっぱりそう?」
「はい。…私が好きになったセリシアは、他人の事も考えて、自分のことを後回しにしてしまうような、そんな人です。」
…ジャーファルの言うそれは、たぶんその通り。
だってシロナにも言われたことあるし。
「…セリシア、好きです。世界で1番、貴女のことを愛しています。…これから先も今までも。私の中で1番大切な人です。」
その言葉は嘘には聞こえない。
言われて、すごく嬉しい。
「…ありがとう」
些細かもしれないけど、幸せってこういうことでもいいんだよね?
だって嬉しいもん。
…離れるなんて、悲しいそれが嘘みたいに。
「でも、そしたらジャーファル、私以外の人を好きになることはないの?」
「あるわけないでしょう?」
「そうしたら結婚、出来ないよ?」
「…貴女は、私に他の女と結婚して欲しいのですか?」
「…そんなわけないじゃん。でも、ジャーファルが幸せにならないのは嫌だよ。」
できるなら、その幸せを私があげたかった。
一緒に幸せになりたかった。
…それを選ばなかったのは、私なのだけど。
「大丈夫。結婚しなくたって幸せになれますから。…でも貴女は、結婚するでしょう?」
「え?なんで?」