第3章 王子来賓
セリシアSIDE
「とりあえず、灯りつけよーよ。」
そう言ってピス姉は部屋の明かりをつける。
さっきまで寝てたから、部屋は薄暗かった。
「ん、ありがと。」
「ふふふ・・・。今日はね、いい話持ってきてあげたよん。」
上機嫌なピス姉。
それにしても、いい話って?
「気になる?」
「気になる気になる。」
「セリシアが寝てた間に来た、王国の話。」
ウィリランデの一行か。
すぐにぴんときた。
でも、いい話、なのか・・・?
「ウィリランデ、だっけ?・・・セリシアの祖国の仇の国だよね?」
「うん。でも、もうすでに仇はとってるつもりだけど。」
つもりっていうのは、国王を消したから。
でも、いまいち納得しきれてないところがあるような気がして・・・さ。
「そっか・・・。でもね、なかなかな話だと思うよ?」