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【マギ】幸せを願って。~亡国の姫~

第21章 相談という名の…


セリシアside


ジャーファルのその言葉を聞いた時、私はなんとも言えない、けど良いものではない気持ちになった。
…あれ、なんで。

「私に気を使うことはしないで構いませんから。」

…なんで私、今無理して笑ってるんだ。
苦笑気味だけど、心から笑えてない。

「それはさすがに無理だよ?」

…私、ジャーファルに何を求めてたんだろう。
まだ決断したわけじゃない。
だけど、なんかジャーファルの言い方がショックだった。
…引き留めて欲しかったのかな、私は。
自分で決断しにくいから人に任せる?
…なんだそりゃ。
逃げてるだけじゃん。
今回の事は、自分で決断しなきゃいけない。
何度だってそう思ったじゃん?
…なにやってんだろ。

「ふふ、そうで…す…」

ジャーファルの言葉が途切れる。
どうしたのかと思って顔を見ると、なぜか辛そうな顔をしていて。

「ねえどうし「すいません」」

私の言葉を遮ってギュッと抱きしめられる。
顔を上げようにもジャーファルの胸に無理やり埋められてて上げられない。
手で押さえられてるからな、抵抗も無理。
…でも息は苦しくないよう、優しく抱きしめてる。
…どうしたの、急に。

「本当に、すいません。」

何に謝ってるのかすらわからないよ?

「…貴女の気持ち、理解してるつもりでした。…でも、つもりでしかありませんでした。」
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