第21章 相談という名の…
セリシアside
「…とまあ、そんな感じ。」
出来るだけ手短に話した。
あんまりまとめることは得意じゃないからさ、ホントに短かったかどうかはわかんないけど…。
「…貴女は、それで何かを掴んだと。」
無言で頷く。
話した時は顔見て話したけど、視線は元の位置に戻る。
…なんていうか、反応を知るのが怖かった…っていうのかな。
話すの時顔見てできたのが奇跡に感じるくらいには、顔が見辛かった。
「…良かったですね。…悩みが消えたとまでは言いませんけど、それでも前よりは良くなったように見えます。」
「そう…かな?」
「ええ。…答えを出すためのヒントを見つけたんですね。」
曖昧に微笑むしかなかった。
…それをヒントと呼んでいいのかは、イマイチ私にはわからなかったから。
だけど、少し楽になったのは本当かもしれないな。
「迷いは、まだあるけどね。…それでも、ちゃんと答えは出す。」
長い時間かけることはできない。
ここから国に帰るのにも時間がかかるのだ。
少しでも早く国に返さねばならならない気がする。
…不安定ならなおさらだ。
「…決めたら、ちゃんと教えてくださいね?貴女の決断を私は待ちますから。」