第21章 相談という名の…
セリシアside
「お待たせしました、セリシア。」
ほどなくしてジャーファルはやってきた。
「ううん、大丈夫。…思ったより早かったね?もういいの?」
「ええ。大したことではありませんでしたし。」
…まあ、多分仕事してたんだろう。
早めに切り上げさせちゃって悪かったかな?
…いやでも、この人いつまでも仕事をやるってことで知られてるからな。
むしろ切り上げさせてよかったのかも?
「ならいいや。」
仕事って楽しいか…??
「…それで、どうしたんです?」
ジャーファルと2人、外を見るように手すりに触れる。
民家の灯りが見える。
まだ時間も遅くないとはいえ、さすがに子供は出歩いていない。
大人が出歩いているのがちらほら見えるくらいだ。
「…今日、キユノ王国のカルさんっていう若い方の男の人と戦ったんだ。」
まずはこれから話すのがいいだろう。
ってジャーファル、なんでそんな驚いた顔するの!?
「…貴女は、休むという言葉を知らないんですか…。」
「それはジャーファルでしょー。…いい気分転換になったよ。鍛錬もいいけどさ、戦う方が楽しいし。」
「否定はしませんけど…。」
「それはどっち?」
「どっちとは?」
「休むという言葉を知らないのはジャーファルってことなのか、戦う方が楽し「後者です。」早い!」
即答なの!?