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【マギ】幸せを願って。~亡国の姫~

第21章 相談という名の…


セリシアside


「ジャーファル。」

夕食の後、部屋に戻ろうとした彼を引き止める。
今日のカルさんとの戦闘のこととか、ちょっと話したいことがあった。

「…いつもの場所で待っててもらえますか?少々やることがありますので…。すぐに終わらせますから。」

話したい、とら一言も言ってないのに、意味を汲み取ってくれた。

「わかった。急がなくていいからね。」

いつもの場所。
それは不思議と私たちがよく会う場所。
王宮の中でも上の方にある廊下で、そこからの見晴らしは最高。
もともとジャーファルのお気に入りの場所だったみたいだけど、それをこの国に来たばかりの私に教えてくれて。
だからってわけじゃないけど、私にとってもお気に入りの場所だ。

「…階段を上るのがちょっと疲れるけどね。」

階段を目の前に1人愚痴をこぼす。
景色がいいだけに、そこへのぼるまでの階段が長い。
…別にいいけどさ、たまに飛んでるし。
今回はちゃんと歩くよ?一個上の階ってだけだし。

ヒュ〜

場所に着けば、そこを通る風が気持ちいい。
私はまだ経験してないけど、シンドリアの本当の猛暑はかなりキツイらしい。
ただでさえ常夏の国って言われてるぐらいだしね。
…猛暑、経験するのかな?
もしキユノ王国に帰るのならば。
…この国の猛暑を経験することは、ない。
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