第3章 王子来賓
セリシアSIDE
「ですから二人共。私たちはそういう関係です。わかったらほら、さっさと行く。」
二人にそう告げ、ドアを閉める。
私の場所じゃ二人の顔は見えなかったけど、気配が遠く離れたから、素直に帰ったんだろうね。
「気づいてたんですね?」
「はい。気配は消さないし、なによりピスティの性格は思い出しましたから。」
たしかに、こういう話は逃がさなそう。
「ヤムライハはともかく、ピスティはすぐにいろんな人に話すでしょうね。」
半分あきれながら言う。
おそらくそういう悩みが勃発してるんだろう。
「さて、人も退散したことですし仕事しますか。体調はどうです?優れないなら、休憩してくださいね?」
「うん、わかった。」
少し慣れたからなのか、空腹が満たされたからなのか、体調はさっきよりもよくなっていた。
「それでは、ここ数日の話でもしてしまいまいますか。」
そういうと、私が眠っていた数日間にあった出来事を話してくれた。
その中でも大切なのはやっぱりウィリランデ王国の一行の話だった。
敗戦国として、謝罪やら国のその後やらを対談で話すらしい。
私は知らなかったけど、前々から話はでてたらしいよ。