第3章 王子来賓
セリシアSIDE
「セリシア、行きますよ?」
「あ、はい!」
助け舟の形でジャーファルがその場を切り上げる。
私もついていく。
しかしピス姉は別のことに反応した。
「お?呼び捨てですか?」
めっちゃ顔にやけてる・・・。
「えー?二人って呼び捨てな仲だったんですかぁ?」
それにはっとしたらしく、ジャーファルさんが口に手を当てる。
確かに、今までさん付けだったから、不審に思わなくもないのか。
思いっきり忘れてた。
「それは、その・・・。いいからさっさと行きなさい!!」
逆切れして部屋を出てくジャーファル。
「ちょ、え!?あ、じゃあね、ピス姉ヤム姉!またあとで!」
急いでついていく。
逆切れしたからか、いつもより歩く速度が速い気がするんですけど?