第17章 キユノ王国一団
セリシアside
「初めまして、セリシア様。」
王宮へ戻り、早速会談の席を設けられた。
席にいるのは私、カルマさん、キユノの一団。
シンドバッドさんとジャーファルは隣の部屋に待機している。
…まあ、どうせ待機という名目の盗み聞きだろうけど。
「初めまして、キユノ王国の皆さま。キユノ王国第一皇女セリシア・スノーウェルです。お待ちしておりました。」
一応であれ国の姫としても、一国の副政務官としても、無礼のないようにしなくては。
「お待たせ致し申し訳ございません。私はキユノ王国で副政務官をしているセーカです。以後お見知りおきを。」
一団のリーダー格の女性が名乗る。
20代中間に見える女性で、身長は高めだけどジャーファルよりは低くヤム姉より高い。
…この人が副政務官。
「国の政務官は今国から出ることはできないと判断し、副政務官である私が来ました。」
なるほど。
確かに不安定らしい国を、王のいない状態で放っておくのはマズイ。
政務官までいなくなっては、国民に不安を与えてしまう。
ちゃんと考えてるんだ。
「そして貴方様から見て右から、ルマニア、アイセ、カルです。」
1番右、ルマニアと呼ばれた女性は文官というより侍女のように見えた。
アイセ、カルと呼ばれた男性2人は文官というより武官だろうか。
服の上からじゃよくわからないけど、どこかがたいが良い。