第14章 誘拐
ジャーファルSIDE
「何言ってるも何も、あなたたちがセリシアを連れ去るところを見ていた証人がいるんですが?」
さすがに連れてきてはいませんけど。
「はぁ!?」
何やってんだ、見られねえようにやれよ、とかいろいろ言ってますけど。
それはつまり、認めたということでいいんですよね?
「・・・まあいい。」
仲間間での争いをしてる時じゃないと思ったのか、その中の一人・・・リーダーだろうか?
こっちを向きなおす。
「あんたは、なんなの?てかそもそも、あの女ってさ、そんな大切なの?だってさぁ、あんなガキが国の大事な役職についてるんでしょぉ?」
・・・何を言い出すんだ?
「あ、もしかしてあの女に弱みを握られてるとか?それとも・・・あのガキの身体が目当てとか?あ、もしかして王サマのガキとか!?隠し子?何それ、王サマやるとこやってんの?クソわらじゃ」
ガンっ
腹が立ってしょうがなかった。
つい、縄鏢で投げ飛ばしてしまった。
リーダー格のクソは投げ飛ばされたまますぐには起き上がらない。
「っな、何してんだてめぇ!!」
代わりに、周りにいた4人がかかってくる。
・・・雑魚が集まったところで、カスには変わりねえ。
「黙れ」
素手で一発ずつ食らわせれば、すぐに倒れる。
もう伸びたのか。
雑魚だな。