• テキストサイズ

【マギ】幸せを願って。~亡国の姫~

第13章 妖精の見せる夢の意味


セリシアside


「そうですね…。もしデアルさんやシロナさんが死んだら、助けられなかった責任はあなたにもあるでしょうね。夢とはいえ知っていたなら。」

ジャーファルは現実を突きつけてくる。
それは正しいことだし、私もそう思う。
だからつらい。
わかってるけど、つらい…。

「…そう、責められたいのですか?」

「え…。」

そのまま責められると思ってた。
なのに続いた言葉は全然そんなものじゃなくて。
驚いた。
俯いていた顔も、自然と上がった。

「よく聞きなさい、セリシア。あなたは、自分ならデアルさんやシロナさんを助けられた、そう思っている。だから助けられなかったことがつらいのでしょう。」

ジャーファルは立って、私を見下ろして、真剣な目でそう言う。
その顔は、怒りとも悲しみともとれる…よくわからない表情をしていた。

「でも2人のいう通り、私達は助けるための行動を起こすことすらできていない。だから途中までしかできなかったとはいえ、行動したあなたを責めることはできない。」

「…でも、みんなは知らなかった。今私が言ったけど、でももう時間だって立ち過ぎてる。あの時知ってたのは私だけだよ!」
/ 369ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp