第13章 妖精の見せる夢の意味
セリシアside
「なのに…倒れちゃった。魔力切れ、起こしちゃった。」
自分が情けなくて、涙がでてくる。
2人を助けようとか思っておきながら、結局は倒れてダウンしてるんだもん。
もし…もし2人が死んじゃったらどうしよう。
私が最後まで助けられなかったから死んじゃったら。
「最低。ありえない。もう嫌…。」
ヤム姉もピス姉もジャーファルも何も言わない。
多分、どう声をからるべきか悩んでるんだろうな。
「…ごめんね、こんな話聞かせて。…どうしようもないのにね、みんなには。」
みんながこんな話を聞いたところで、何かが変わるわけじゃない。
何かできるわけじゃない。
それなのに…心配させるだけなのに。
話しちゃった。
私が弱いから…。
「…セリシアのせいじゃないよ?」
「そうよ…。デアルさんがどうなってるのかはわからないけれど、セリシアはちゃんと行動したでしょう?誰も責めないわ。」
ピス姉とヤム姉がそう言う。
「それに私達はもっと何もできないしね。その分セリシアはやろうとしたんだし…やったんでしょ?」
「それは…そうだけど…。」
でも、あの2人が死んじゃったらそれは私のせいだ。
途中までしかできなかったなら、やれてないのと一緒。
だから…。