第13章 妖精の見せる夢の意味
セリシアside
「なんでかわかんないけど、シロナが消えちゃうってわかったの…ううん、違う。最初は思っただけだった。」
でも、怖くて、じっとなんてしてられなくて。
「それで行動した。そしたら、時間が経つにつれて、本当に消えちゃうって感じて…。」
パニックになってたのかな。
そんな自覚はないけど、今思い出すとそうだったんじゃないかって思えてくる。
「…そう思って、移動しながら考えて。そしたら、デアルが危険なんじゃって思えて。…シロナはデアルにとり憑いてるから、シロナが消えるほど力を使ったなら、お兄ちゃんになにかあったはずで…。」
そう思えたら、ホントに怖くて。
私の現在唯一の血の繋がる兄妹。
旅の前も私のことを考えてくれた。
結局は大切なお兄ちゃんなんだよ、デアルは…。
シロナもそう。
最初は、ふざけた妖精だとも思ってたけど…今では大切な友達。
シロナは家族みたいな存在なんだ。
「…だから、あの場所に行った。あそこはデアルがこの国でシロナの力も使って何かをした場所だから。あそこが1番、あの2人と繋がりやすいから。」