第13章 妖精の見せる夢の意味
セリシアside
「まあ、夢っていうか…。会話ができたんだよ。」
「会話?それってルフの瞳みたいな感じかしら?」
「ルフの…うーん、まあそんな感じかな?まあ魔力は関係ないんだけどね。」
巫女の力っていうか、なんというか。
上手く言えないけど、思いの強さが力になる…みたいな。
だから夢で会った次の日は少しだけ疲れるのが早くなったりもしたんだよね。
気持ちの問題なんだろうけど。
「とにかく、私とシロナは夢の中で会えたんです。デアルと会えるわけでもなく、ただシロナとだけ。でもそれが嬉しかったんだ。その夢はね、ただの夢じゃなかったから。」
「どんな…夢なんですか?」
「一面雪景色なんだ。柔らかくて、でも軽いんじゃなくて、雪独特の重さがあるっていうか…。あ、冷たくはないよ。もちろん温かいわけじゃないけど。」
温かい雪なんておかしすぎるしね…。
「雪は私にとっても大切だから…。シロナは雪の妖精だから、たまたまなんだけど…嬉しかった。」
雪国だったキユノ王国を思い出せた。
感じていられたから、大切なんだ。
「私はその中に座ってたり、寝っ転がってたり…自由だったな。シロナもなんでもないような話をして、浮いてたり人間の姿をしたり…自由だった。」