第12章 嫌な予感
セリシアSIDE
「いったいどうしたんです、セリシア。落ち着いて、何があったのかを話してください。」
「だから!シロナが消えちゃうの!助けられるのは私しかいないんだよ!!」
ジャーファルの質問には、食って掛かるように答えた。
早くしないと、危ないのに。
「それはどういういみなんです?どうして突然シロナさんが?」
「私にはわかるの!・・・昨日夢にシロナの雪が出てきた。でも溶けてて、すぐになくなっちゃう。このままじゃ力が無くなって消えちゃう!」
消えることと死ぬことは違う。
死ぬということはルフに還ることを意味してる。
でも消えるのは、ルフに還ることはない。
そのまま、何もなかったように姿も意思もなくなる。
ルフも還ることなく消滅する。
「夢に・・・?・・・セリシア、あなたが起きたのはいつごろですか?」
「知らないよ。でも日の出の前だよ。倒れる前はもう日は昇ってたけどさ。」
そういうと、3人はそろって顔をそろえる。
「・・・セリシア、今はもう日は昇ってだいぶすぎますよ。」
「少なくとも2、3時間は・・・経ってるよ?」
・・・うそだ。
もうそんなに時間が経ってるなんて・・・。
何してるの、私。
なんで倒れた。
休んじゃいけなかったのに、なんで・・・。